親と同居する30代独身男性が増加した理由!晩婚化・未婚化も加速しています。
ここ最近、親と同居したり、実家で暮らす独身男性の割合が増えているようで、その理由には低収入・低所得が背景にあります。
これまでは、親から独立したくて1人暮らしを始めるのが当たり前でしたが、
生活費が不足し、1人暮らしを維持することができなくなった為に実家に戻る人が増えています。
そこで、参考になるデーターを集め・私なりの意見を述べていきます。
大学卒業後、10人に3人は非正規社員に
昔も現在も、会社に入るために大学へ進学するのが一般的です。
しかし文部科学省の学校基本調査ー平成26年度(速報)結果の概要ーの中にある、大学(学部)卒業後の状況を見ると、以下のような状況になっています。
・卒業者 ⇒ 56万5571人
・進学者 ⇒ 7万1387人(12.6%)
・就職者 ⇒ 39万4937人(69.8%)
<うち非正規職員等 ⇒ 2万2786人(3.9%)>
・一時的な仕事に就いた者 ⇒ 1万4519人(2.6%)
・進学も就職もしていない者 ⇒ 6万8481人(12.1%)
・その他 ⇒ 1万6324人(2.9%)
この結果を見ると、10人中約3人は派遣やアルバイト、無職ということになります。
大学初年度にかかる費用のまとめにも記載していますが、大学で過ごすにはかなりのお金がかかります。
しかも、在学中に奨学金を借りている状態で会社に入社できないと、ただただ借金だけが残るという状況になってしまいます。
借金の額は、最低でも200万円以上、多い方では300~500万以上にのぼるようです。
つまり働いていない状態でも奨学金を返済しなければいけないですし、国民年金・国民健康保険料、住民税もやってくるので、実家に戻らないと厳しい状況になります。
学歴と社会の仕組みで貧困に?
上記のデータから、大学を卒業しても就職できない人が10人に約3人いることが分かりました。
ここで大学生活に焦点を当ててみると、ニュースでも毎年「親からの仕送りが過去最低」という内容をよく見かけます。
つまり、大学に入っても、アルバイトの方が忙しくなって勉学がおろそかになる可能性も否めません。
昔であれば、大学を卒業すれば会社に就職というのが鉄板でしたが、今では通用しなくなってきています。
そう考えると、高い学費を払って(借金してまで)大学に通う必要があるのか疑問に思います。
一方で大学で学びたい人も多いでしょう。
要は大学で特に学びたいことがない人が大学に通わなくても、働けるインフラを整えることが重要です。
まだまだ学歴を重視する企業は多いですが、新興企業に関してはそこまで学歴にこだわってないようです。
要はやる気とかスキルですね。
ちなみに、会社を辞めて転職に失敗したり、リストラされた場合、次に正社員として働くことが難しいという現状もあります。
派遣やアルバイトの生活が中心になる人が増えるので、家賃を払いながら生計を立てるのがやっとというのが実情です。
そのため、親と同居したり、実家に戻る30代が増えているという現状に納得できます。
30代前半の男性の親との同居率が約50%?
国立社会保障・人口問題研究所による世帯動向調査の最新データを探してみましたが、2009年のものが最新でした。
20歳以上で自分の親と同居している割合は、男性で29.8%、女性では20.1%。年齢別に見ると、20~24歳では男女とも80%前後に対して、30~34歳では男性47.9%、女性36.5%となっています。
つまり、30代前半の男性の約50%は親と同居、実家暮らしということになります。
ふつうに考えれば、結婚して奥さんと家庭を築いている状況を思い浮かべますが、
こちらのデータを見ると、30代前半でも結婚していない男性は、2人に1人という割合です。
しかし、こちらに関してもデータがありました。
男女とも多くの年齢で未婚割合が上昇し、晩婚化・未婚化が進んでいる。男性と女性を比較すると、全般的に男性のほうが未婚割合の上昇幅は大きく、とくに25~29歳や35~39では前回より7.3ポイント高くなっている。
5~6年前のデータになるので、現時点では30代前半男性の親との同居率や30代後半の未婚割合はさらに伸びていることが予想できます。
親との同居について
ここで親との同居について考えてみたいと思います。昔であれば大家族が当たり前で、1つの家に3世帯住んでいることも珍しくありませんでした。
しかし、実家から出たい人が増えて核家族化が進みます。
そのため、実家とは別にマイホームを購入して生活するライフスタイルが一般的となりました。
しかし、バブルの崩壊や日本の不景気のため、正社員ではなく派遣やアルバイトとして働く人が増えてきました。
その結果、親と同居しないと生活が厳しい状況になります。
そこで親と同居するにあたってのメリットデメリットを考えていきます。
親との同居のメリット
・家賃や水道光熱費全般かかりません。しかし3万~5万ほど毎月渡すのが一般的です。
・孤独にならない。未婚化のデータで分かるように、寂しい生活を送らなくて済みます。
・1人暮らしより裕福に生活できる。
・親が食事を作ってくれるので、食費がかからない
親との同居のデメリット
・「結婚はまだ?」と結婚を急がされる。
・「正社員になれないの?」と小言を言われる。
・給料を確認されたり、行動範囲を制限される可能性も?
ほんの1部ですが、まだまだあると思います。
女性に関しては、年齢に関わらず門限を決められてしまうこともあるようです。
もしも同居が嫌であれば、お金をためて副業を始めたり、正社員になって収入を安定させるのが一番の近道でしょう。
他にも結婚して共働きという選択肢もあります。
ホームレスにはならないで!
会社をリストラされて、社会に疲れてホームレスになる人もいれば、まだ20歳前後なのに自らホームレスになる人もいるようです。
どのニュースかは忘れましたが、まだ20歳前後くらいなのに、「恥ずかしくて実家に帰れない」という理由で、ホームレスになる道を選んだ人が紹介されていました。
実家に帰るのが恥ずかしいとは少し違う理由ですが、まだまだ働き盛りの30代、40代なのにホームレスになった人もインタビューされていました。
両親が嫌いという理由だったと思います。
20歳の人は何が恥ずかしかったと言うと、職にも就けずに稼げないことが恥ずかしいと言っていました。
その次に、息子と連絡が取れなくなった両親が紹介されており、「帰ってきて欲しい」と泣いていました。
最近の価値観はよく分かりませんが、
帰るべき実家があるならば、受験に落ちようと、会社に入社できなくても、リストラされても、やり直すことができるのです。
まとめ
今回は、30代でも両親と一緒に暮らす・実家で暮らすという記事を度々見かけたので、私なりの目線で感想を述べました。
もちろん、実家で暮らすのがいい・悪いということでもありません。
現在、1人暮らしの生活が限界に達しており、実家に帰るかどうか迷ってる人の参考になればと思います。
バブルが崩壊して以降、日本経済は下降していますので、その現実は受け止める必要があります。
その中でも、会社を興したり、仕事で成功を収めている人がいるのも事実です。
要は、これらの状況を踏まえたうえで、「今後どのようなライフスタイルを送りたいのか?」、「今後どのような人生を送りたいのか?」を考えてみるいい機会ではないでしょうか?
1人暮らしで余裕のない人は、1度実家に戻るというのも1つの手段です。
もちろん1度実家に帰っても、再び独立するチャンスは自分でつくることができます。
アクセク働くのもいいですが、人生を挫折した時こそ、ゆっくり考えることが重要だと感じます。