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マイナス金利政策はメリットよりデメリットの方が大きい?

マイナス金利とは

マイナス金利政策はメリットよりデメリットの方が大きいのでしょうか?

2016年1月29日、日本銀行の黒田総裁がマイナス金利を発表、6月16日以降も政策の継続が決定しました。

一見、銀行から企業への貸し出しが増えたり、住宅ローンの金利が下がるのでメリットの部分が強いように感じますが、デメリットも多くあります。

そこでマイナス金利のメリットデメリットなどを見ていきます。

マイナス金利の影響

一般的に銀行にお金を預けると利子がもらえますよね? バブル期までさかのぼると、定期預金の金利が6%を超えていた時期もありました。

つまり100万円を1年間預けると6万円増えるという計算です。

このようにお金を預けることで利子をもらえていたのですが、金利の前にマイナスという言葉が付いてますので、逆に預けることで利息を支払うということになります。

利息を支払う

金融機関同士

ここで、利息を取られるなら金融機関にお金を預けたくないですよね? 現状では私たちの口座に影響はなく、金融機関同士のやり取りに限定されています。

つまり、日銀と金融機関のやり取り(当座預金)に対してマイナス金利が適用されます。

具体的にはマイナス0.1%となるので、1億円預けると年間で10万円利息を支払う計算になります。これまで預けた分は適用されませんが、これから預ける分に適用されるようです。

マイナス金利のメリット

一般的に、日銀にお金を預けると手数料がかかるので、中小企業への貸し出しの方へ資金が流れることがメリットだと言われています。

ただし、銀行にも貸出基準があるので、その基準を満たしている企業にはすでに貸し出しを行っているので、たとえ金利がマイナスになっても状況は変わらないかもしれません。

つまり現状でも、基準を満たした企業があればどんどんお金を貸したいところですが、その基準を満たした企業にはすでにお金を貸している状況です。

住宅ローンの金利が低下

金利がマイナスとなるので、住宅ローンの金利が下がります。そこで、これから住宅ローンを利用する人がふえそうですが・・・

しかし、住宅ローンと言えば、昔よりも審査が厳しくなってるイメージはありませんか?

今回のマイナス金利で、お金を貸す金融機関は、住宅ローンから得られる手数料が減ることになります。そのため、より審査が厳しくなることが予想できます。

住宅ローンの借り換えが人気

新規の住宅ローンの審査は厳しいかもしれませんが、2016年2月以降の状況を見ると、住宅ローンの借り換えに関しては申し込みが急増しています。

なぜなら金利が安くなるため、トータルで数100万円削減できるケースも少なくないからです。

住宅ローンの借り換え

 

とある番組では400万円以上も削減できた人が紹介されていました。新生銀行のHPでも気軽に借り換えシュミレーションができるので、試してみてはいかがでしょうか?

 

ソニー銀行では、2016年4月から住宅ローンの変動金利を0.499%に設定しています。キャンペーンなどを除くと0.5%を下回る金利は、主要銀行で初となります。

変動金利の場合は、すでに住宅ローンを借りている人にもメリットがあるので、家計の負担軽減につながると予想できます。

金利は5月と11月の年間で2回見直されることから、この水準が続けば返済額が減少することになります。

リフォーム業界が活況に

金利が安くなったことで、自宅等のリフォームを検討する人が増えています。その結果、リフォーム業界に需要が生まれています。

マイナス金利のデメリット

アベノミクス政策が始まり、株高・円安に進みましたが、私たちの生活はより厳しくなったのではないでしょうか?

その1つが、輸入品に頼っている輸入品類の値上がりです。円の価値が下がるので、外国の商品が高くなってしまいます。

特に価格が上がっているものとして、バターなどが挙げられます。

とにかく身近なものとして、近くのスーパーの価格を比較すると、2年前より値上がりしている食品が多いことが分かります。

日用品の値上がり

さらに、年金や保険など、集めた資金を運用して収益を上げようとしている企業にも逆風となりそうです。

預金口座への影響

今のところ、お金を預たら手数料がかかるわけではありません。しかし!これからは金融機関が日銀にお金を預けると利息を取られてしまいます。

つまり、これまで収益が得られた部分がマイナスになってしまいます。

このマイナス分をどこかで補充する必要があるわけです。そこで今後は、窓口やATMの手数料が増えることが予想されます。

銀行ATM手数料

生命保険の貯蓄型が販売停止

銀行だけでなく、生命保険会社もマイナス金利の影響を受けています。国債利回りの低下により、運用利回りで得られる資金の確保が困難になったのが原因です。

その結果、一時払い終身保険の値上げや販売停止を検討する動きとなっています。

・第一フロンティア生命保険:一時払い終身保険と個人年金保険の一部販売を停止する予定
・T&Dフィナンシャル生命保険:一時払い終身保険の保険料値上げや販売停止を検討
・明治安田生命保険:銀行窓口で販売する一時払い終身保険を2016年度はさらに抑制する予定

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MMF全社終了

手ごろな投資信託として人気を集めていたMMF(マネー・マネジメント・ファンド)ですが、取扱いのある会社11社、すべてその運用を終了することになりました。

マイナス金利の影響で長期金利が0.100%を記録し、顧客に提示した運用方針を継続することが難しくなったのが原因です。

元本割れのリスクが強まったことも、運用停止の要因で、顧客から預かっている資金に関しては、順次返還されるようです。

資産運用が困難に

金利が低下することで、定期預金や金融商品の利回りが低下するので、リスクがない・リスクが少ない資産運用というものが困難な状況になります。

特に老後の生活設計目的の資産設計が難しくなっています。

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消費支出が8ヵ月連続で下落

総務省が毎月発表している消費者物価指数を確認すると、8ヵ月連続で下落していることが分かります。つまり市場にお金が流れず、貯蓄・節約傾向にあると言えます。

まとめ

ここまで見てくると、メリットもありますがデメリットの方が強いような気がします。

住宅ローンに関しては金利だけに注目する人も多いですが、手数料もかかるので、住宅ローンを比較する際はこの手数料を含めた合計金額で判断するようにしましょう。

2016年10月から

マイナス金利の影響で、一部のATM手数料の有料化、保険料の値上げが予定されています。

ゆうちょ銀行の同行口座間の送金

これまでは何度送金しても無料でしたが、月に4回目から123円の手数料が発生するそうです。

 

個人であれば、利用しても月に2、3回程度だと思うので影響はあまりないかもしれませんね。

一時払い終身保険の値上げ

日本生命が値上げしますが、その他の保険会社も値上げする可能性があります。

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