悪徳なリフォーム詐欺業者は訪問販売でやって来ます。
住宅リフォーム・紛争処理支援センターのHPを参照すると、悪質なリフォーム詐欺被害に会われた方からの相談件数が年々増えていることが分かります。
2015年に至っては、リフォームに関する相談が約1万件にのぼっています。
出典:住宅相談と紛争処理の状況 CHORD REPORT 2016 - 公益財団法人
お昼に放送している「バイキング」という番組の中で、住宅トラブルの専門家・住宅診断士の田中勲さんが、最新のリフォーム詐欺の手口と対策を紹介していましたのでまとめていきます。
リフォーム詐欺は訪問販売から
基本的に一般のリフォーム業者であれば、店舗を構えていて、お得な情報をわざわざ1件1件伝えることはないそうです。
ただし現状では、訪問販売している大手業者も多数見かけます。
リフォーム詐欺の手口
・別会社を装って訪問
A社とB社というように、社名こそ違えど、両方とも同じリフォーム詐欺グループで、
はじめはA社が500万円という金額で訪問販売をかけた後に、B社が200万円で訪問するというケースも多いようです。
・訪問販売の無料点検
ほとんどのリフォーム詐欺の手口は、訪問販売でやって来て、「無料点検をさせて下さい」という手口になっているそうです。
・スマホの偽装工作
無料点検を承諾した場合、現状を確認するために、床下や天井裏の写真を撮ります。ふつうの光景に見えますが、詐欺業者はネット等から見つけてきた、別の写真を見せるんだとか。
つまり、床下や天井裏などを確認して、特にリフォームする必要がなくても、あたかもリフォームが必要そうな別の写真を見せて、不安を煽るように仕向けるんだとか。
悪質なリフォーム施工の特徴
・床下の湿気対策に炭を置く
本来であれば袋に入っている専用の炭があるのですが、悪質な業者は数千円で購入できる効果のない炭をまくそうです。
しかも数千円で買える炭の代金を数十万円で請求するんだとか。
・断熱材のリフォーム詐欺
普通は断熱材を天井裏に敷き詰めますが、一部分しか断熱材を置かないそうです。
リフォーム詐欺に引っかかった場合
クーリングオフの利用
訪問販売の場合であれば、クーリングオフを利用できるそうです。
ここで独立行政法人国民生活センターのHPを確認すると
・電話勧誘販売
・連鎖販売取引
・特定継続的役務提供
・業務提供誘引販売取引
・訪問購入
これらの取引に関してクーリングオフが適用されるそうです。
クーリング・オフでは、法律で定められた事項が書かれた契約書面(法定書面という)を受け取った日を1日目として数えます。
例えば、「訪問販売でLPガスの契約を結びましたが、契約書はもらっていません。契約から10日が経っていますが、クーリング・オフはできますか?」という場合、本来は訪問販売のクーリング・オフ期間は8日間ですが、法定書面を受け取らない限りいつでもクーリング・オフが可能です。
「解約はできない」などと業者に脅されたり、「この取引にはクーリング・オフ制度はない」「商品を使用しているのでクーリング・オフはできない」などと虚偽の説明をされて、消費者がクーリング・オフを妨害された場合には、業者から改めてクーリング・オフができる旨を記載した書面を渡されてから所定の期間を超えるまでは、クーリング・オフができます。
つまり、悪徳なリフォーム詐欺業者も、このように「クーリングオフできます」という法定書面を発行しないケースがほとんどなので、無期限でクーリングオフを利用できるということでした。
ただし無期限と言っても、連絡がつかなくなるケースもあるので、早めの対応が必要とのことでした。
最低でも多くの業者を比較して、その価格帯は適正なのか、きちんと仕事をしてくれる業者なのか確認する必要があります。
余談:欠陥住宅を掴まない為に
欠陥住宅を掴まされたらたまったものではないですよね?
1個建てのスペシャリスト・岩山健一さんによると、「2階の水回り配管が外に出ている家」を選ぶのが良いそうです。
この理由ですが、水回りの配管が外に出ていると、その構造や太さが分かるので、欠陥住宅の判断材料になるということでした。
余談:マンション選びのコツ
マンションを購入して欠陥が見つかった場合、多くの家族も住んでいるので、すぐにあなたの意見が通るとは限りません。そこでマンション選びも失敗したくないですよね?
マンションのスペシャリスト峰平流さんによると、管理人室に管理人がいないマンションを選ぶのがいいそうです。
「???」ですよね?
詳細を聞くと、管理人さんにも様々なお仕事があるので、管理人室にずっと座っている管理人さんというのは、仕事をしていない状態なんだとか。
まとめ
見た瞬間に詐欺業者と気づく人は少ないので、すぐに契約してはいけません。
基本的に訪問販売でやってくる人の話は聞かない方がよさそうです。