今回は、5年間やった子供服の輸入ビジネス(ネットショップ)を閉めた理由を紹介します。
5年前、まだ円安だった頃、一念発起して個人で子供服を輸入ネット販売することにしました。
その頃にはまだ少なかった韓国からの輸入です。
結果として、その輸入ビジネスで約2年間、5人の家族を養え・次の仕事の準備期間を設けることが出来ました。
が、その間の私の寝不足と運動不足、ストレスはものすごいものでした。
ストレスを発散したくても出来ない日々に、なんと15キロも太ってしまいました。
一番のストレスの原因は【国民性の違い】この一言につきます。
小さな子どもがいる主婦の私が、気軽に始めた輸入ビジネスですが、想定外の事だらけで本当に大変でした。
もちろん大変なだけではなく、お客様との交流を通して感動したり、喜びを感じたり、売上げに対しての達成感を感じたりいいこともありました。
ただ、もう一度輸入ビジネスを個人でやりたいかというと、答えは【ノーー!!】です。
この記事の目次
輸入ビジネスで韓国を選んだ理由
なぜ韓国からの輸入にしようと決めたのかというと。
子どもは成長するので1年着たら次のサイズの服を買わなくてはなりません。
一日に何度も着替える子どもの服を揃えるとなると、なかなかの出費になります。
もちろん安い子供服もありますが、その場合は大抵中国の工場で作っており、生地や縫製、デザインもそれなりといった感じになります。
私が子供服を輸入することに決めた韓国は寒い国ですので、生地が厚く、冬場寒いときに着るには最適で、
すぐに伸びて使い物にならなくなるようなこともなさそうでした。
縫製は残念な感じではあるものの、デザイン的には可愛く、価格も手頃だったため、子どもがいる私から見ても十分需要がありそうだと感じるものでした。
※2019年には、子供服のシェアサービスも登場しています
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ネットショップは割とうまくいき
例えば、あまりの縫製のひどさに不良品だと言うと
「売ってやってるんだから、細かいこと言わないで」と言われ
私の感覚からは到底信じられないような対応をされました。
私が何か悪いことをして怒らせてしまったから、嫌がらせを受けているのかと心配になったほどです。
実際、知り合いの韓国人に聞いてみると、嫌がらせでも何でもなく韓国での普通の対応なんだとか。
日本と韓国との国民性の違い
韓国では、子どもに「謝るな、謝ったら負けだ」と小さい頃に教えられるらしく、悪いと分かってはいても謝らず、相手に投げ返すのだと言っていました。
更には、韓国ではお客さんよりも売る側の方が立場が上らしく、「売ってあげている」と思っているので、お客さんへの対応がきついのだとか。
お客様が買ってくださることで商売が成り立つんだから、感謝して丁寧な対応を心がけるというのが常識だと思っていた私にとっては、驚きの事実。
しかし、そう考えれば業者側の対応にも納得がいく。。。。。。訳がありません。
だからって
靴で踏んだ後がある商品送っちゃダメ
ほかにも「ピンクの生地に胸元がレースでリボンのコサージュが付いているトップス」が割と売れ行きが良かったので、
追加で発注すると、
私はてっきり間違った商品が届いたのだと思い、「商品違うのが届いてますよ~」と連絡を入れました。
ところが!
「ソレ違うではないです。ちょっと変わったけど注文の商品なので返品できないです。」
な・ん・で・す・と!?
「いやいやいや、ちょっとって、レースがファーになって、リボンがチェリーって、全然別物じゃないですか。。。」
かろうじて生地はピンクですけど、これちょっと変わったってレベルじゃないよね?
可愛くなくなってるし
結局15万円分ほど発注していたこの商品は、別の商品としてほとんど卸値で販売したのですが(可愛くなかったし、ファーが抜けてみすぼらしかったため)、
案の定まったく売れず、長いこと倉庫の一箇所を占領していました。
結局、お客さまへの無料プレゼントという形で処分しました。
また、別の時には(業者も別)、黒と白のボーダーのワンピースを500枚発注することに。
事前に「黒と白ですよ。大丈夫ですか?生地ちゃんと黒と白になってますか?」としつこいくらい確認。(実際シツコイと怒鳴られた(笑))
本当にしつこく確認。6回ほど確認。
その度に「大丈夫!!もう用意してあるから」と言っていたのに、製造3日前くらいになって
もう一度私が「生地黒白ですよ。大丈夫ですか?」(←これくらいしないとヤバイと学んでいる(笑))と確認すると、
帰ってきた答えは「ネイビーと白のボーダーしかないかも。。それでいいよね?」でした。
注文したものと違う
ネイビーでいいじゃないかとゴネてくる業者に、それなら発注取り消すというと、ソレは今更困るとごねる
困っているのはこっちだと訴えるが、日本人は細かいから云々、
中国人は文句言わないのに云々と耳にタコが出来そうなくらい聞かされる文句を並べ始めるので、
とばっさり切ると
「仕方ないから生地から作るよ。生地から作るから枚数2千枚発注してよ。
こっちは生地から作るの大変でぼろ雑巾になっちゃうよ」と何故か上から目線。
怒りとかをグッとこらえて「仕事だ」と自分に言い聞かせながら、ちゃんと期日までに出来るなら2,000枚でいいと了承しました。
期日までに出来た商品には、これまたしっかりと靴跡が付いているものや、チャコペンの跡が付いているものがあり、ため息をついたものです。
サイズを誤魔化された
そのほかにも、靴のサイズで「16」「16.5」「17」「17.5」とサイズ展開があるのですが、
届いた商品を見ると16のサイズは靴に直接表記されているにも関わらず
16.5のサイズ表記はシール、同じく17のサイズは直接表記されているのに
17.5のサイズにはシール。
可笑しいと思い、16.5のシールをそっとはがしてみると
そこには16と直接靴にサイズ表記が。。
え!?元々16とサイズ表記がされていた靴と、シールで16.5と表記されていた靴の大きさを比べてみると同じ大きさ。。。
いやいや、もう「○○.5」いらないでしょ。
普通に「16」「17」でいいじゃないと突っ込んでしまいました。
また、100枚の発注をかけていたカーディガンのボタンの穴が全てあいていなかったこともあります。
その時には「ハサミでちょっと切手ください」と言われ、
「無理でしょ!破れちゃうよ」と抗議しましたが
「これだから日本人は細かくて云々」が始まってしまいました。
その時は送料はこちら持ちで(韓国では不良品の送料はこちら持ちが常識)、工場で穴を開けなおしてもらうことになりました。
韓国人が言った悪口の特徴
ここまでで若干お気づきかと思いますが、韓国の人、悪口がちょっと変わってます。(笑)
私が4年ほどの間によく耳にした悪口ランキングを作るとすると
1位 乞食
2位 どぶねずみ
3位 ぼろ雑巾
同じく日本で韓国の子供服のネットショップをやっている韓国の人はよく、一枚だけ注文したお客さんを「10円の客」と呼び、そのお客さんの子どもを「どぶねずみ」と呼んでいました。
聞いていてとても不愉快だったので遠まわしに諌めてみたところ、
「へ~優しいんですね~。こんな10円の乞食みたいな客なのに~あははは(高笑い)」ドコの昼メロの台詞かと思いました(笑)
精神的にきつかった・・・
発注したものと違うものが届いても決して謝らず、ごねられることも大分きつかったのですが、この悪口の豊富さも精神的にきついものがありました。
今思い出しても、不愉快に感じるくらいお客さんや、経済的に自分より劣っている人に対して、馬鹿にしたような発言が飛び出してきます。
しかし本人たちに悪気はなく、反対に「日本人は、本当は言いたい事があるのに黙って裏で言ってる。
思ってもないのに適当に謝るところが怖い。
それよりは私たちのように思ったことはハッキリ言って、その場で解決したほうがいいし、悪いと思わなければ謝る必要もない。
そのほうが誠実だ。」と言っていました。
なるほど、と言うところもありはするので、きっと国民性とか文化の違いなんだなと思ったものです。
悪いところばかりではありません。
韓国の人は一度懐に入れた人を大事にします。
私も実際、仕事を通じて仲が良くなった韓国の方がいまして、その人は私にとても良くしてくれようとしました。
一緒に子供服をデザインして、オリジナルメーカーとして販売しようと誘ってもらったり、一緒に食事がしたいという理由で海を渡って会いにきてくれようとしたり、
毎日のように電話でたわいもない話しをしたりと親密な時間を過ごしました。
ただ、オリジナル商品を作ったときも、国民性の違いでとても大変でしたし、毎日の電話で昼メロ調に(笑)人を貶す言葉を聞くのはきついものがありました。
ネットショップを閉めることに
最終的に、オープンから3年半でネットショップを閉めることになりました。
売れ行きは良かったのですが、2つの理由があります。
1:アベノミクスの影響で円安になったこと
これは輸入ビジネスを始める時点で円安になったら止めようと決めていたのです。
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2:国民性の違いについていけない
確かに2年間は、この輸入ビジネスによって生活していたので感謝もしています。
私の心が狭いのかな、グローバルな視野が持てていないのかな、気にしすぎかな、と思い反省もしました。
ただ最近になって、同じように韓国からの輸入ビジネスをしていた人と話す機会があったのですが、
その人達も私と似たような体験をしており、手を引いたと話していました。
もちろん、韓国と上手く付き合いながらビジネスをやっている人は多いのでしょうから、私の視野が狭い事実はあるのでしょう。
ただ、個人でやる場合はとても苦労するという事を覚悟の上でやったほうが良いという事ですね。
余談:知り合いも輸入ビジネスで悲劇が
数年前に、友人の一人がベトナムからの輸入ビジネスを始めたのですが、お国柄の違いに苦労していました。
ストッキングを製造したところ、幅が半分の大きさになって納品されてきたとのこと、その数何と1万足(笑)。
一度目に500足作ったときには普通のサイズで納品されてきたので、安心して1万足発注したのに。。
と本気で泣いていました。
話を聞いて大笑いしていた私ですが、私だって韓国に何度泣かされたことか(笑)。
人の話として聞く分には面白い輸入ビジネスの苦労あるあるですね。