遺族年金は妻より夫死亡時の方が手厚い制度です。
遺族年金は、母子家庭の生活保護という位置づけのため、妻死亡時よりも、夫死亡時に支給される金額が優遇されています。
この背景には、夫が働き、妻が家庭内で家事をするという形態を元に作られたことが挙げられます。
妻が専業主婦の場合、夫が死亡してしまうと収入が途絶えてしまいますよね?
一方、夫は働いて収入があるので、手厚くしなくても問題ないということかもしれません。
そこで、それぞれの遺族年金の受給条件や金額などを見ていきたいと思います。
この記事の目次
遺族年金が支給される条件とは?
基本的に、年収が850万円以上あると遺族年金は支給されないようです。
ただし、今後5年間の収入が850万円を明らかに下回ることが分かる場合は、支給されることもあるそうです。
例えば、役職の降格、関連企業への出向などが挙げられます。
夫死亡時に支給される遺族年金
遺族基礎年金
こちらは、子供が18歳になる年度末までもらえる年金です。
・子供が3人の場合⇒年額約130万円
・子共が2人の場合⇒年額約123万円
・子供が1人の場合⇒年額約100万円
子供が18歳の年度末を迎えると支給が終わるので、
子どもが3人いて、それぞれ16歳、17歳、18歳だった場合、1年ごとに130万⇒123万⇒100万円と減っていきます。
中高齢寡婦加算
今後は分かりませんが、現在は65歳から老齢基礎年金が支給されます。
ただし、子供が18歳になると遺族基礎年金の支給が終わるので、働いていない場合は収入がなくなってしまいますよね?
そこで、子供が18歳になった翌年から65歳までの間は、中高齢寡婦加算という制度があります。
年額で約58万円支給されます。
遺族厚生年金
夫が会社員や公務員等で、厚生年金に加入している場合にもらえる年金です。
こちらは、夫の死亡時から支給されるもので、年額で約70万円です。
※夫死亡時の妻の年齢、子供の有無によって、受給期間が変わってきます。
妻死亡時に支給される遺族年金
それでは、妻が死亡した時に夫がもらえる遺族年金について見ていきます。
遺族基礎年金
こちらは、同じように子供が18歳になるまでもらえる年金です。
遺族厚生年金
会社員や公務員等で厚生年金に加入していると、妻死亡時から子どもが18歳になるまで支給されます。
※夫の年齢が55歳以上であることが条件です。
妻の死亡時、夫の年齢が55歳未満である場合は、遺族厚生年金の受給資格はありません。
また、60歳前に遺族厚生年金の支給が終わった場合、60歳から再度支給されるようになります。
このように見てくると、遺族年金は妻の死亡時よりも、夫死亡時の方が優遇されていることが分かります。
住宅ローンが残っている場合
夫が亡くなった場合、たとえ住宅ローンの返済が残っている状態でも、団体信用生命保険により、残りの住宅ローンの支払いは免除されます。
ただし、夫の収入だけでは住宅ローンの審査に通るのが難しい場合、妻との共同名義で住宅ローンを組むケースも珍しくありません。
その場合に妻が死亡してしまった場合、妻のローンは免除されないので、きちんと支払わなければいけません。
遺族年金以外に生命保険等の活用
上記で、妻または夫死亡時の遺族年金の金額を見てきましたが、働かないと生活を維持できないことが分かります。
そこで、生命保険や収入保障保険などでカバーしている人も多いようです。
ちなみに生命保険を5000万円掛けていた場合、税金は引かれるものの、4000万円近く入ってきたら目先の生活は安心ですよね?
生命保険だけで言えば、掛け捨てタイプにすれば月々1000円ほどで入れますし、子供が成人するまで加入するという選択もあります。
※保険の見直しを検討するなら
遺族年金の手続き
お近くの年金事務所、または街角の年金相談センターで、必要な書類を提出します。
こちらを参照⇒遺族厚生年金を受けられるとき|日本年金機構
遺族年金まとめ
遺族年金について見てきましたが、妻または夫死亡時の年齢も重要になってくるので、必ず支給されるわけではないようです。
また、金額を見ても、最低限の生活を維持するといった印象を受けました。
そこで、貯金や投資だけでなく、生命保険を活用されることをおすすめします。
私の知人に遺族年金もらってる人がいますが、現在43才、17才の息子が一人います。後は成人した子が2人います。30才の時夫を亡くしずっと遺族年金もらってるんですが、仕事も准看護婦していて(2年前資格とった)かなり収入あるので自分で家も建て彼氏もおりパチンコ三昧、かなり贅沢な生活しています。彼氏と入籍しないのは遺族年金貰えなくなるからとか。回りから見るとすごく腹が立ちます!