1. TOP
  2. 所得税とは個人が1年間で得た所得に課税される税金|計算手順

所得税とは個人が1年間で得た所得に課税される税金|計算手順

2015/01/25 お金の疑問
 
所得税の計算

会社に入社して給料明細を見ると、毎月数1,000円ほど引かれている項目が見つかります。

だいたいその項目が所得税となります。

もらっている給料の金額にもよりますが、年金や健康保険、住民税と比べるとかわいいものです。

しかし何のために払っているのか分からないと、スッキリしないので説明していきます。

 

所得税とは?

 

所得税とは個人が1月1日から12月31日の1年間に得た所得の税額を計算して収める・申告納税方式の税金です。

会社員のケースでは、勤務先で給料から天引き(源泉徴収)され、年末調整までしてくれます。副業などをしていなければ、年末調整で特に何もする必要はありません。

 

所得税の計算

 

ただし副業以外でも、住宅ローン控除の利用、高額の医療費がかかった際などは確定申告をする必要があります

もちろん、確定申告をすることで税金が戻ってくるお得なケースも少なくありません。

一方で、自営業者や会社を退職して自分で収入がある人は、所得税の計算から申告まですべてご自身で行う必要があります。

白色申告・青色申告という優遇制度もありますので、ご自身で商売や起業されてる方は、利用している人も多いかもしれませんね。

※日本に住居がある場合、もしくは現在まで引き続き1年以上居住を有する個人は、国内外で生じたすべての所得について、所得税の納税義務があります。

 

所得税の確定申告の手続き

 

確定申告は、所得を得た翌年の2月16日から3月15日までの間に申告して、税務署から郵送されてくる納付書で納税することになります。

所得税が課税される所得の種類ですが、サラリーマンや公務員等、雇われている人がもらう給与所得・自営業者の事業所得などが挙げられます。

ちなみに、会社員と自営業者の税金が不平等だという声も多いようです。

 

所得税の計算方法

出典:個人事業主の所得税の税率と計算方法

 

私も自営業をやった経験を振り返ると、所得税が年間で数十万やってくるのにびっくりしました。初年度で所得税を40万ほど払った記憶があります。

会社員の年収とあまり変わらなくても結構な金額が請求されるので、サラリーマンは優遇されており、自営業者等は不公平だと感じます。

ちなみに所得税の課税方法に関しては、所得の種類によって総合課税と分離課税に分かれます。

 

課税される所得の種類

総合課税:他の所得区分と合算した後に課税

配当所得(一部除く)、不動産所得、事業所得、給与所得、不動産・株式以外の譲渡所得、一時所得、雑所得

雑所得に関しては、年間で20万円未満であれば申告する必要はありません

申告分離課税:他の所得区分と分離した状態で課税

退職所得(税額が過不足な時)、山林所得、不動産・株式(申告不要を除く)の譲渡所得

 

総合課税

1年間で稼いだ所得をすべて合計した総所得金額に対して、1つの税率で税額を計算します。超課累進税率(課税所得金額が多くなるにつれて税率が高くなる課税方式))を採用しています。

所得税額=課税総所得金額×税率-控除額

 

所得税額

出典:No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁

 

分離課税

総合課税と分離して、個別で決められた税率で税額が決まる仕組みです。

源泉分離課税

所得税の源泉徴収により、課税関係が終了する仕組みです。

分かりやすい例を挙げると、給料や年金を受け取る際にすでに税金が引かれていると思いますが、その引かれた金額が源泉徴収金額です。

つまり、支払われる時点で税金が引かれているので、ご自身で納税手続きや確定申告をすることなく完結するものです。

1 源泉分離課税制度とは

源泉分離課税制度とは、他の所得と全く分離して、所得を支払う者が支払の際に一定の税率で所得税を源泉徴収し、それだけで所得税の納税が完結するというものです。

2 対象となる所得

源泉分離課税の対象となるのは、主に次の所得です。

(1) 利子所得に該当する利子等(総合課税の対象となるものを除く)

(2) 特定目的信託のうち、社債的受益権の収益の分配に係る配当

(3) 私募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る配当

(4) 懸賞金付預貯金等の懸賞金等

(5) 次の金融類似商品の補てん金等

イ 定期積金の給付補てん金
ロ 銀行法第2条第4項の契約に基づく給付補てん金
ハ 一定の抵当証券の利息
ニ 貴金属などの売戻し条件付売買の利益
ホ 外貨建預貯金で、その元本と利子をあらかじめ定められた利率により円又は他の外国通貨に換算して支払うこととされている一定の換算差益
ヘ 保険期間が5年以下などの一時払養老保険や一時払損害保険等の差益
(6) 一定の割引債の償還差益

出典:No.2230 源泉分離課税制度|所得税|国税庁

 

申告分離課税

源泉分離課税とは異なり、次の所得に対して、ご自身で確定申告が必要となります。

・退職所得(源泉徴収による税額が過不足しているケース)
・山林所得
・不動産・株式(特定口座を除く)の譲渡所得

 

譲渡所得

土地や建物を譲渡(売却)した場合は、譲渡所得として所得税・住民税がかかります。

譲渡した年の1月1月現在において所有が5年以内であるものを短期譲渡所得と言い、5年を超えるものを長期譲渡所得と言います。

 

譲渡所得

 

譲渡所得の計算式=総収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

・課税短期譲渡所得⇒税率39%(所得税30%、住民税9%)

・課税長期譲渡所得⇒税率20%(所得税15%、住民税5%)

※株式等に関わる譲渡所得⇒税率20%(所得税15%、住民税5%)

 

所得税の計算手順

 

まとめると、以下のような流れで所得税が算出されます。

 

所得税の計算手順

出典:所得税の計算方法 | やさしい税の話 | 一般の方へ | 東京税理士会

 

損益通算とは

1年間で赤字になった所得を、他の所得と相殺(通算)する仕組みになります。ただし通算できる所得の区分は、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得に限定されます。

※不動産所得でも、土地の取得にかかった借入金の負債利子は損益通算できません。

一次通算

・経常所得グループ:不動産所得、事業所得

通常発生する所得同士で損益通算を行います。

・譲渡・一時所得グループ:譲渡所得(内部通算後)、一時所得

譲渡所得と一時所得で損益通算を行います。長期譲渡所得、または一時所得の利益が残った場合は2分の1にします。

二次通算

経常所得グループと譲渡・一時所得グループの損益通算後にまだ損失が残ってい場合、山林所得⇒退職所得の順に金額を差し引きます。

山林所得に損失がある場合は、経常所得⇒譲渡・一時所得⇒退職所得という順に金額を差し引きます。

 

繰越控除

不動産・事業・譲渡・山林所得で損益通算を行い、それでも控除しきれない金額が残った場合は、翌年以降3年間にわたって、各年の所得金額から控除できます。

・青色申告の場合 ⇒ 純損失の全額を繰り越せます
・白色申告の場合 ⇒ 変動所得の金額の計算上発生した損失、被災事業用資産の損失の金額を繰り越せます。

 

所得控除

所得控除は全部で14種類ありますが、主なものを挙げていきます。

 

基礎控除

条件なく38万円を控除できます。

 

扶養控除

納税者に扶養親族(条件有)がいる場合、38万円を控除できます。扶養控除額は、同居の有無や年齢によって金額は異なります。

・一般の扶養親族:16歳以上 ⇒ 38万円
・特定扶養親族:19歳以上23歳未満 ⇒ 63万円
・老人扶養親族:70歳以上 ⇒ 同居58万円、別居48万円

 

配偶者控除

控除額は最高で38万円になります。配偶者の年収が103万円以下等の条件があります。

参考ページ⇒共働きなら妻の年収が130万、103万を超えてはダメ!

 

医療費控除

本人だけでなく、同一生計の配偶者やその他親族に関する医療費や薬品代も適用されます。

総所得が200万円未満の場合

(医療費-保険などの補填額)-総所得金額等×5%=控除額

200万円以上の場合

(医療費-保険などの補填額)-10万円=控除額

 

生命保険控除

参考ページ⇒生命保険に加入する前に

 

その他の控除

雑損控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、地震保険料控除、寄付金控除、障害者控除、寡婦控除、勤労学生控除、配偶者特別控除があります。

 

税額の計算

 

課税総所得金額×超過累進税率=税額

所得税額

 

※平成25年から49年までの25年間、東日本大震災の復興財源確保のため、所得税額の2.1%が追加で課税されます。

 

税額控除

課税所得金額に税率を掛けて計算した所得税の金額から一定の金額を控除します。

 

配当控除

配当所得は、分配時に源泉徴収されますが、確定申告を行うことで一定の金額を控除できます。

上場株式等の配当金

総合課税を選択して確定申告を行うことで配当控除を受けれます。追加型の公募株式投資信託の収益の分配の内、元本払戻金は非課税なので適用対象外となります。

非上場株式の配当金

確定申告で精算されます。

配当控除

・配当控除額の計算

課税所得金額が1,000万円以下⇒配当所得金額×10%

課税所得金額が1,000万円超 ⇒1,000万円超の部分は配当金額×5%、以下の部分は×10%

 

住宅ローン控除

10年以上の住宅ローンを組み、住宅用の取得や増改築(100万円超)をした場合、年末残高の4,000万円以下の部分に一定率を掛けた金額を所得税額から控除できます。

・居住開始日が平成26年1月~3月

一般住宅 ⇒ 控除期間:10年、控除率:1.0%、各年の控除限度額:20万円、年末残高:2,000万円の部分

優良住宅 ⇒ 控除期間:10年、控除率:1.0%、各年の控除限度額:30万円、年末残高:4,000万円の部分

 

住宅ローン控除

 

・居住開始日が平成26年4月~平成29年12月

一般住宅 ⇒ 控除期間:10年、控除率:1.0%、各年の控除限度額:40万円、年末残高:4,000万円の部分

優良住宅 ⇒ 控除期間:10年、控除率:1.0%、各年の控除限度額:50万円、年末残高:5,000万円の部分

所得税から控除しきれない場合は、翌年の個人住民税から一定額控除できます。

 

所得税計算のまとめ

1:給与所得控除後の金額

収入金額-(下記の給与所得控除額を参照)=給与所得金額

 

給与所得控除

出典:No.1410 給与所得控除|税について調べる|国税庁

 

2:所得控除の合計額

基礎控除、配偶者控除など

3:源泉徴収税額

給与所得金額-所得控除の合計額=課税所得金額(1,000円未満は切り捨て)

課税所得金額×(下記の所得税の速算表を参照)=税額控除前の税額

 

所得税額

 

税額控除前の税額-(配当控除や住宅ローン控除)=源泉徴収金額

源泉徴収金額×1.021%(復興特別所得税)=源泉徴収税額

 

拾得物と所得税の話

 

「子供たちにラーメンを食べさせてあげて」と言って、100万円を置いていったおじさんの話はネットでもよく見かける話です。

日本ではあしながおじさん的な話は少ないですが、外国では度々あるそうです。

たとえば、行列の先頭の方に並んでいたおばさんが、自分の後ろに並んでいる人の分まで買ってあげると言う話もありました。

ここで置いていった100万円の話に戻ると、高校生以下の子供たちに無料でラーメンを提供することに使われたそうです。

拾得物と所得税

ここでいい話?と締めくくってもいいのですが、そうもいかないようです。

ラーメン屋の店主は警察にその100万円を拾得物として届けたわけですが、3ヵ月間おじさんが取りに来ない場合は、ラーメン店のものとなります

つまり、ラーメン店が法人の場合は雑所得となり所得税が課税されます。一方の個人経営の場合は一時所得とみなされますので、100万円分に所得税が課税されてしまいます

ここでラーメン屋の店主ですが、100万円分まるまる無料でふるまうのではなく、所得税分を引いた金額でラーメンを提供すればよかったと後悔したようです。

この話は会社員の方には関係ないかもしれませんが、個人事業主にとって税金は死活問題になってきますので、心の隅にとどめておくのがよさそうです。

\ SNSでシェアしよう! /

お金の救急車の注目記事を受け取ろう

所得税の計算

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

お金の救急車の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

コメントを残す

*

CAPTCHA


おすすめの関連記事

  • 違法駐車で事故が起きた!過失割合の比率は?

  • 離婚の慰謝料

    妻から慰謝料を請求された!相場の平均はいくら?なぜ芸能人は高い?

  • ライザップで肉体改造

    ライザップの費用35万円は高い?安い?リバウンドはするの?

  • 家賃が払えない

    家賃が払えない時の4つの手段とは?すぐに退去してはダメ!

  • ネットの誹謗中傷

    ネットの誹謗中傷を3,000円で削除できる?ニッチ弁護士に相談!

  • 芸人結婚

    月収3万円で結婚した芸人の生活はやっていけるのか!?